十日目には予防ワクチンを打つまで元気になって、三匹とも黄色いリボンを首に巻いてもらった。
「黄色いリボンは、誰かがお前たちを迎えに来て、きっと幸せにしてくれる、幸せのリボンなのよ。」と、お嬢さんが言った通りに、一週間目には子猫たちの里親が決まった。
カラスみたいな真っ黒は、猫ボランティアのドイツ人の奥さんが、
「真っ黒な子猫って探すといないの………、良かったわ」と連れて行った。なんでもカメラマンに貰われたらしい。
頭にポチンと黒い影を付けてた真っ白は、お嬢さんの経営する英語セミナーの事務員さんに貰われた。
「頭のテッペンにある黒い影は大人猫になったら真っ白になる印なの」って、お嬢さんに言われたら、不思議そうな顔していたのに、真っ白がハーッて怒ったら、事務員さんは「あら、気が強いのね」って、それが気に入られたのだから、人の気持ちは複雑だ。
「お前だって、貰い手が無かったわけじゃ無いよ」と、茶虎バッパは気を使うように付け足したけれど、それで話しが終わってしまったから、ぼくは取り残された味噌っかすのようで、ちょっといじけた。
いよいよツートン君が動き出します。次号の「春盛り・・・」は、「猫のメルまが新聞」・読者の皆様に公開しています。
ノラ猫を手なずける方法
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